二人の関係がこのまま進む

「どうせ、本気で言って無いくせに」「そっちこそ」そんな会話が彼との間には日常的に繰り返されていました。
彼と私は仲良くなり始めて急速に、恋愛濃度を増していました。
2人の関係がこのまま進めば交際もありうるかなあ・・・とも思って居たのですがイザ、核心をついた話となると、こうして互いにはぐらかしてしまうのです(苦笑)要は、お互いに不器用なのでしょう。
2人ともストレートな表現というものが出来ない気質でしたしそれが恋愛の進展を遅らせていることも分かっていたのですが・・・。
何故、牽制球ばかりを投げてしまうのか。
それはとても簡単な理由で、臆病だからです。
関係を進めて行きたいと思う一方、壊れてしまうことをとても恐れていた私は「無になってしまうくらいならば、このままでもいいのではないか」と思う部分もあったのです。
けれど、日々彼とのやり取りをしていく中でもっと直球を投げないと進展などみられることはない。
それを分かっていてもしないということは「現状に甘んじる」ということになる。
それでも良いのか?と自分に問うと、そればかりでは満足できない自分の心はハッキリしたものでした。
1度、勇気を出してしまうとその後は比較的スムーズに進みました。
要は、牽制球もどちらかが直球で返せば、関係は上手く進展していく・・・という事なんですね。

無意識の手抜きをする…

彼と私は一緒に暮らし始めて2年が過ぎました。
まだまだ共に生活するつもりでしたので、更新手続きだって済ませましたし「これからもよろしくね」と乾杯だってしました。
その時には、まだまだワクワクが残っていたのですが徐々にその感覚が無くなっていくことになってしまったのです。
私たちの間に特別な出来事などありませんでした。
ただ、毎日を似たようなテンポで繰り返していく。
それが心地よいはずでした。
しかし、何時しか「この程度で良いだろう」「こんな感じで振舞っておけば良いだろう」という気持ちが芽生えていたのです。
もちろん、意識的にしていたことではないのですがそれだけにたちが悪かったようです。
「無意識の手抜き」そんな言葉がピッタリのような気がします(苦笑)私たちのそれは、お互いに気が付き合いながらもダラダラと続いていき最終的には、同じ家に住んでいながらも会話さえ無いという奇妙な状況を生み出してしまいました。
あんなにも居心地の良かった場所が一転して悪いものになってしまった。
そうハッキリと思うようになった時、彼と話し合うことにしました。
彼もまた、同じ気持ちを抱いていたようです。
そうして私たちは、じっくりと時間を掛けて話し合い、それぞれ新しい家へと旅立つことにしました。